日本BGMフィルハーモニー管弦楽団(JBP)の解散から約半年。JBP発足時に目指していた理念をもとに「新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団」(NJBP)として新たに誕生します。
「代表 市原雄亮からのコメント」
活動開始をお待ちくださっている皆様、お待たせしました。「何だこれは!?」の方、はじめまして。もうすぐ「新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団」が動き出します。
新日本BGMフィルは、去る2014年3月に解散した、日本初のゲーム音楽専門のプロオーケストラ「日本BGMフィルハーモニー管弦楽団」において、創設者である私、市原が立ち上げ当初に掲げたコンセプトを引き継ぐ”インディーズオーケストラ”として新たに誕生します。
■変わり映えしない名前
なんだ捻りのない名前だなと思う方は多いと思います。私もそう思います。数ヶ月前に、新団体を作りますと宣言した時点で既に予想されていた方もいらっしゃいましたから。おめでとうございます、ご名答です。
確かに変わり映えはしないのですが、日本BGMフィルという名称は、1,500通を超える公募の中から選んだ名前ですし、数回の活動を経て、ようやくお客様にも定着してきた名前ですので、簡単に捨てるというのはどうしても忍びなく、使い続けようではないかという事になりました。既に日本BGMフィルが解散している関係上、呼び名は引き続き「BGMフィル」でよいのではないかと思っています。
■管弦楽団ですが……
管弦楽団を名乗ってはいますが、実際のところ、まだ人数は多くありません。むしろ少ないです。活動方針に賛同してくれて、かつプロとして演奏が出来る60~70名を集めるのって、想像以上に大変なんですね。ですから、まずは現有メンバーにて小編成の公演から開催していきます。しかし、名乗る以上は、いずれオーケストラでの公演を行う事を今から宣言しておきたいと思います。果たしてそれがいつになるのか、長い目でお付き合いいただければ嬉しいです。在籍メンバーの詳細については10月の正式発表をお楽しみに。
……と、先行して一人だけ紹介してしまいましょう。弦楽器のトップ(代表)は、日本BGMフィルでもコンサートマスターを務めた小林明日香が引き続き担当します。眼鏡をかけて颯爽と演奏する姿は一部で人気があったとかなんとか聞きますが……皆さんマニアックですね。ではコメントをどうぞ。
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皆様こんにちは。ヴァイオリンの小林明日香です。
こんなまだ何もないところをご覧くださっているということは、きっと「お久しぶりです」な方が多いのかなと思います。
旧日本BGMフィルのオーディションを受けた頃の私は、ただただゲーム音楽に関わってみたい、一ゲーム音楽好きとしてオーケストラの生演奏でゲーム音楽を聴いてみたい、そして同じ思いを抱いている方々に届けたい、ほとんどそれだけの漠然とした気持ちでいました。やがて、実際に演奏を聴いていただいたり、ご感想やご意見を頂戴したりといった経験を通じて、ようやく少しずつですが目標とするものが見えてきていたところでした。
ところで、私はゲームの数ある要素の中でも、特にキャラクターの育成が好きだということに最近気づきました。例えば、私が愛して止まないファイアーエムブレム(ファイヤーエンブレムではありません)なのですが、沢山のユニットが登場するので、それだけレベル上げを多くできるというのがお気に入り要素の一つなのです。(勿論、それだけではないのですけど……!)
とにかくコツコツと育成していく事が好きなのですが、何故そんな話をしたかというと、私としては、これからまるで「新日本BGMフィル」の育成ゲームを楽しんでいきたいなというような気分でいるのです。
素敵な演奏家ばかりが集まっていますので、育成なんて言うのはおこがましいのですが、「新日本BGMフィル」として新たに1からのスタートになりますので、時間をかけて沢山の経験を積んで、自分もオケも少しずつ成長していきたいなと思っています。
今、サイトをご覧の皆様もご一緒に、ゲームを楽しむかのように新日本BGMフィルの育成にお付き合いいただけましたらとても嬉しいです。低レベル短時間クリアがお好きな方、RPGとかやらないぞって方にはピンとこないお話で恐縮です。
これから、よろしくお願いいたします!
小林 明日香
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との事ですので、応援してあげると喜ぶと思います。
オーケストラにする事が目標の一つではありますが、イメージとしては職人集団のような感じで捉えていただけると良いかもしれません。
■インディーズという概念
インディーズという言葉ですが、そこまで深い意味はありません。「独立性が高い」という意味合いで考えているのですが、本来の使い方に即しているかは気にしていません。法人化を行うと、社会的信用というメリットがある反面、色々と制約がある事で縛りがきつくなり、独立性が阻害されてしまう一面は否めません。ですから、何にも縛られない自由な活動を、と考えた時、インディーズという単語が、頭上に電球がピコーンと出るかの如くひらめき、しっくりきたのです。
好きな事をやりたいから、という程度に考えておいてください。え、そんなのあり?という事もやっていければと思っています。皆さんから怒られるくらいの思い切った事もできれば……?
■もちろんプロの演奏です
所属する奏者はプロを基本とし、世間に名前を出して責任を持って活動している猛者が既に集まり始めています。法人じゃないならアマチュア団体じゃないかと思う方もいらっしゃると思いますが、そのあたりの形式上の判断は各々ご自由にしていただいてよいかと思います。ただ、プロの演奏であるという矜持を持って活動を行っていくのは、旧日本BGMフィルの時と変わりありません。
■コンサートだけじゃありません
新日本BGMフィルは、ゲーム音楽の、ひいては音楽そのものの楽しさ、素晴らしさを多くの方に伝えていけるよう、様々な活動を行っていくべく準備をしています。生で聴く音楽の力を一人でも多くの方のもとへお届けし、楽しんでいただく事が何よりの喜びです。
私の構想や妄想が果たしてどこまで実現できるかは未知数ですが、単に有料のコンサートを重ね、たくさんのお客様を集め、お金を稼ぐだけが正解ではないと考えています。小さな無料イベントへの出演や、学校をはじめとする施設訪問、奉仕活動といった、非営利の活動も積極的に行っていくつもりです。
中でも特に未来を担う小さな子供たちに対し、音楽に触れ、親しんでいただくための入り口になる事が出来れば最高だと考えています。そしてその世代の子供たちが親となり、親から子へ音楽という文化が脈々と受け継がれていく。それが私の思い描く理想です。そのための努力は惜しみませんので、演奏依頼などいただけましたら、メンバー一同、積極的にお受けしていきたいという姿勢です。
もちろん、そんな大きな話ばかりではなく、(単なる私の妄想なのですが)小編成で酒場なんかで演奏して、その場にいる皆さんと盛り上がって楽しめたら最高だろうなぁなんて考えたりしています。なんと言っても私は演奏しないから一緒にお酒飲めますし。なんて書くとメンバーに怒られるのですが、楽しそうだし……。などなど、やってみたい事はあれこれとあります。
■クラシックやります
オーケストラ奏者が一番得意なジャンルは何か。はっきり言ってしまいますと、ゲーム音楽ではなくてクラシックでしょう。ほとんどがクラシック音楽を礎として学習と訓練を重ねてきた面々ですから、そりゃあ当然そうなのです。ですから、メンバーが最も力を発揮できるであろう、最も得意であろう音楽を演奏する姿を見ていただかない手はないと思っています。
旧日本BGMフィルでは諸事情ありクラシックの演奏を断念しましたが、200年以上生き残っている音楽だけあって、そのポテンシャルは伊達じゃあありません。ですので、クラシックに興味の無い方も、仕方ないなと諦めてお付き合いいただければ幸いです。興味をお持ちでない方にも楽しんでいただけるよう、精一杯努力します。
■アニメも映画もやりたいですね
クラシックもやると宣言したように、新日本BGMフィルはゲーム音楽を「主体に」であって、未来永劫ゲーム音楽しか演奏しないとは考えていません。要望が多ければアニメや映画もありだと思っています。いわゆるサウンドトラックというやつでしょうか。サウンドトラック以外にも、あらゆる可能性に挑戦していきたいです。こういう事を書くとまたメンバーに怒られるんですけども、ドリフのオープニングテーマとか生で演奏したら楽しそうだなあなどという妄想もしております。知らない人はお父さんお母さんに聞いてみてください。
■最後に
簡単な挨拶をという話だったのに、結局長々と書いてしまいました。とにかく面白い事が出来たらいいなと。お客様も一緒になって盛り上がって楽しめたらいいなと。それに尽きます。社会的な使命とか文化の発展とか、あまり堅苦しく考えていません。もちろん、そういった事への貢献に繋がればいいとは思いますが、基本的には楽しいものをたくさんの人と分かち合いたいですね、未来ある子供たちへ、長期的な視野を持って音楽の素晴らしさを継承していきたいですね、という事です。
そんなわけで、何か面白そうだな、何かやらかしてくれそうだな、そう思った方はですね、ぜひTwitterやFacebookページをですね、こうフォローしたりなんかして、メルマガに登録したりしてもらえるとですね、喜ぶ人がたくさんいそうだなと。と殊勝に宣伝したところで終わりにしたいと思います。
コンサート等諸々の正式発表は10月を予定しています。もうしばらくお待ちください。
新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団
代表 市原雄亮