9月のNJBP+と新日本BGMフィルの活動方針の一環について


 皆さんお元気ですか。自称代表の市原です。

 お越しくださった皆様は当然ご存じだと思いますが、9月のNJBP+では色々とありまして、久しぶりにこうして筆を執った次第です。

 9月のNJBP+は前半が「弦楽四重奏」、後半が「クラリネット五重奏」をお送りいたしましたが、なんと満席となりまして、名曲喫茶カデンツァがいつもより小さく感じる盛況ぶりでした。本当にありがとうございました。

 特にクラリネット五重奏は初の試みでしたが、良い公演をお届けできたのではないかと思います。あ、クラリネット五重奏と言っても、クラリネットが5人ではありません。弦楽四重奏+クラリネットでクラリネット五重奏と言います。

 アンサンブルを奏者の息づかいまで聞こえる間近で聞ける機会というのはあまりありませんし、特にプロが演奏するゲーム音楽においては皆無と言ってもいいかと思いますので、少しでもご興味があればNJBP+に是非ご来場くださればと思います。毎月欠かさず公演をやってるのなんて世界でもBGMフィルだけでしょう! きっと!

 さて、そんな9月のNJBP+でしたが、一つ通常と異なる点がありました。

 先日、日本に上陸いたしました台風10号。関東では夜寝ているうちに大した被害も出さず通り過ぎていったため、朝来なかったのが残念、なんで夜に通り過ぎるんだ、会社を休むチャンスだったのに。そんな冗談がSNSで乱れ飛んでおりました。

 しかしそれは関東だけのお話。テレビでも報道されていましたが、関東では「大したことなかった」台風10号は、東北、北海道にとても大きな爪痕を残したのでありました。地域によっては東日本大震災以上の被害状況だったそうです。

 そんな折り、私の友人であり、BGMフィルのメンバーとも関わりのある、岩手県久慈市出身の歌手、ゆげみわこさんがちょうど台風の前日に久慈市に里帰りをしており、台風が直撃する様を現地で体験しておりました。それはそれは町中が大変な様相を呈していたそうで、家屋は水没し、道路は水流で壊れ、町がほとんど機能しなくなるような有様だったそうです。

 台風一過、ネット越しに伝わってくる、町中が一丸となって前向きに復興を目指す様は、人間の素晴らしき生命力を感じるとともに、震災であれだけの目に遭わされて、なぜまた……とやりきれない想いになるものでした。

 そんな時、松宮選手より、せっかくのご縁、ゆげさんとコラボレーションで一曲披露して、義捐金を募るのはどうだろうかという発案をいただきました。それは名案とゆげさんに打診したところ、なんと9月のNJBP+をお客様として見に来る(8月の国本さんスペシャルにも来ていました)と言うではないですか。

 それならば是非にと急遽出演をお願いしたところ、公演前半の最後に、久慈で見たこと、感じたことをお話しいただき、宮沢賢治作詞作曲の「星めぐりの歌」をアカペラでご披露いただくこととなりました。

 その結果、お客様よりなんと23,190円もの募金をいただくことができました。予想を遥かに超える額を見まして、お客様には感謝してもしきれません。BGMフィルは本当に素晴らしいお客様に恵まれているのだと心から嬉しく思いました。本当に本当にありがとうございました。

 また、別途BGMフィルからも28,000円を義援金としてお送りすることとなりまして、計51,190円をゆげさんにお渡しし、久慈市へ直接持っていっていただくこととなりました。

 なお、ご報告が遅れておりますが、今年4月、熊本地震の後に開催いたしましたNJBP+においても、賛助出演したトランペットの田尻さんが熊本出身だったため、NJBP+の場において田尻さんが地震の直後に熊本に支援に行った話と、募金を募ったところ、温かい気持ちをたくさんいただいております。こちらはご報告まで今しばらくお待ちください。

 このように、田尻さん、ゆげさんとご縁があったからではありますが、それに限らず、BGMフィルでは出来る限り、募金、義捐金といった貢献が出来ればと思っております。しかしながら、そうした活動をするにはまず自らのことをきちんとしなければなりません。他人の力になるには自分にも相応の力が必要です。そのためにはもっともっと多くのお客様に足をお運びいただき、オーケストラの基盤をしっかりさせていく必要があります。

 これからも努力してまいりますので、どうか今後ともご支援、ご声援、そしてご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団
代表 市原雄亮